すぐに遺言書を書かない理由

今すぐに遺言書を作成しない理由は
なんでしょう?

書けば良いことはわかっていても
もう何か月も着手できずにいるとしたら

その結果がどうなるのか、考えたことが
おありでしょうか

今すぐにも遺言書を作成しないと
おそらくものすごく
マズイことになりかねない

という事例はたくさんあります

 

これは傍から見ると
顕著ではあるのですが

当事者にその危機感がないことには
全くもって驚きます

 

遺言書さえあれば(配偶者の方が)
どんなにか助かったことか

というような争続案件が山ほどあります

 

にも関わらず

まだまだ元気だから(まだあわてなくても)
と先延ばしにしているうちに

あっという間に死んでしまったり。

発作を起こして急遽入院となって
それどころではなくなったり。

ほんの数日の間に呆けてしまって
右も左もわからなくなったり。

 

まだまだ元気、と思うのであれば
その元気を生かして

すぐにも遺言書を作成することを
お勧めします

 

このようななかなかその気になれない方には
言い訳はたっぷり、いつも山ほどあります

  • 縁起が悪い
  • 今日は日が悪い
  • 夢見が悪かった
  • 書くと(天に)
    呼ばれてしまう気がする
  • 配偶者がまだ書かなくても大丈夫
    そんな弱気になることはない

    言っている
  • 遺言するほどの遺産はない
    この自宅だけ
  • 別に遺言しなくても
    争いごとを起こすような
    人間達ではない
  • ヘタに遺言を遺すと
    むしろかえって親族関係が悪くなる
  • 相続税のことを税理士に確認しないと
    まだ書けない

 

書けばよいだけです

書き始めれば大したエネルギーも使わずに
あっと言う間に完了します

自筆遺言書で
それほど長大なものを書く方はめったに
いないと思うので
さらっと書けば済みます

むしろ、
言い訳を考えることに
その何倍かの体力を費やすのは
人類の七不思議のひとつです

 

遺言を公証役場で作成したり
遺言書保管所(法務局)に
保管してもらうなどは

準備や必要書類をそろえる時間が
必要なため、今すぐと言うわけには
いきません

今すぐ作成できるのは、自筆遺言だけ。
これ一択です

これをとりあえず作成して、あとは
必要に応じて、おいおいゆっくりと
作ればよいのです

 

特に、

子どものいない夫婦で
遺産がほとんど自宅のみ。
配偶者に自宅を遺したい。
普段付き合いのない遠くに住む
兄弟姉妹が何人かいる。

というような状況の方はすぐにも
遺言書作成をすることをお勧めします

 

いい加減な(!)自筆遺言で
税金がかかったりしたら困る、かも
しれないですが

本当に税金で困るような遺言書であれば
いざとなったら遺言書は無視して

相続人全員で協議すれば
税金負担がそれほどではないような
分割の仕方が可能かもしれません

でも

協議さえできない時に備えておくことの
重要性を理解してください

 

遺言書があっても
相続人全員(遺言執行人も含む)が
合意すれば

遺言と全く異なる協議をすることが
可能です

ただ、ご注意ください

これができるのは
あくまでも
相続人全員の合意があったときに
限られます

1 全員を探し出して(行方不明とか)

2 納得してもらう(代償金もっと欲しい)

これはけっこう難度が高かったりします

 

相続人全員の間で簡単に協議がまとまって
遺言書はなくてもよかったということに
なるかもしれないですが

未来のことはわかりません

一つ確実なのは
その遺言書があるだけで
配偶者が泣かなくて済むということです

 

 

世界で1番簡単な自筆遺言書

 

ボールペンで、できれば白っぽい紙に
全部自分で書きます

配偶者に
すべての財産を遺したいときは
このように書きます


遺言書

夫の片山りえ蔵にすべてを相続させる

茂原市上の林1-8-41(本籍か住所)
片山まり 印(認め印で大丈夫です)

2024年5月29日


たったこれだけです

 

簡単すぎて拍子抜けするくらい、と
お思いでしょうか

今、書きましょう