契約を解除したい

たとえば、不動産の売買契約を締結して、
あとは残金決済日を待つばかり、

というタイミングで契約を解除するには
どうしたらよいか、、、

ということについて考えます

 

契約書を確認する

 

まず、売買契約書を開き、解除について、
書かれたことを読みます

もし覚えのないことが書かれていたとしても
それはもうあとには引けないことになっています
つまり、諦めるしかありません。

あなたが契約の当事者だとしたら、
その契約書の文言については、

熟読するなり、相手または仲介業者から
丁寧な説明を受けての上で、
署名捺印がされたはずなのです。

なので、

勝手に契約書を偽造された!
代筆ではなく、全く覚えがない!

とか、

薬物で事理弁識能力を失わされたタイミングで全然覚えの無いうちに契約させられたようだ。

というような、特殊な事情があるならばともかく

 

通常は契約内容を理解して契約したとみなされます

 

全く知らない間に契約がされていた、
というのなら、
それはまた別の問題であって、
契約解除ではありません。

 

内容が考えていたのと違う

 

契約内容に納得して署名した以上、
あなたには、その契約を履行することに責任が生じています。

それは、相手の方も全く同様です。

なので、このとき、
「そんなことは聞いていない」
は通りません

実際に、説明が足らなかったのかもしれないですが。
そのようなことは、まま、あります。

または、たまたま、
そのときに注意がそれていて、
なされた説明を聞いていなかった可能性もないわけではありません。

しかし、

署名捺印がされていたということは
内容を理解して、
それでOK、という
意思表示をしたということです。

 

ですから、解除したい理由が生じてから、
じっくり契約書を読み込んで、
これはマズイと思っても手遅れかもしれません。

今から解除するのはかなり難しい、
こんなことは聞いていない、と思っても

こうなっては、その契約書に従って契約解除をするしか道はありません。

 

解除条項

仲介宅建業者が作った契約書には、
必ず契約解除条項がびっしりと書かれているはずです。

あとは、どの条項に該当するのかを見極めて
それに従って手続きを続けていくことになります

 

契約解除の種類

 

契約解除には次のような種類があります

 

1手付(てつけ)解除

買主は、すでに支払った手付金を放棄することによって解除できます

売主は、倍返しとよく言われますが、
もらった手付金の倍額を支払うことによって解除が可能です。
民法557条

 

2催告(さいこく)による解除

「○○日以内(それ相応の期間)に履行しないと解除します。」という催告(法的な催促のこと)をし、その日までに履行がされないときは、契約を解除することが可能です
民法541条

催告は、電話とかではなく、
内容証明郵便(配達証明付き)で、
行います

 

3催告によらない解除(法定解除)

状況的に、催告なしで解除できることもあります
(建物売買において、建物が全焼したなど。いろいろ。)
民法542条

 

4合意解除

上記と異なり、
双方の合意で
「やっぱりやめようね」という相談がまとまることです。

その相談の中で、必要があれば、
原状回復の方法や
損害が生じていればその賠償金の額についても協議をすることになります

 

 

契約書に解除条項がない

契約解除については、いずれも、
契約書に詳細に書かれていることもありますが、
簡易バージョンの契約書だと
さらっと触れるか、あるいは、
全く記載されないこともあります

 

ちなみに
契約書の簡易バージョンの例

AはBに〇〇を金〇〇円で売り渡した。
2021年8月4日
Aの署名
Bの署名

というものです(おそらくこれ以上は簡略化できないという究極の書式例です)

 

契約書に記載されていない場合は、
契約解除できないか、というと
そんなわけではありません。大丈夫です

法律の条文にきちんと書かれています。
民法540条から548条

なお、

一般的に、
契約書に載っていないことについては、
民法その他の法律が
自動的に適用されることになっています

 

いつまで解除が可能か

 

いずれにしても、
契約解除は、いつまでもできるわけではないので、注意が必要です

たとえば、

手付解除は、
相手方が履行に着手したあとはできない
と定められています

履行に着手するとは
売主が建物のリフォーム工事を始めた、などです

 

せっかく契約したものを解除するには、もちろんそれなりの事情があるのでしょう。ですが、

解除できるかどうかは、
タイミングが重要になってきます

この契約が解除されるべきものだと判断したならば、一刻も早く、解除手続きに入ることをおすすめします

 

原状回復(げんじょうかいふく)とは?

 

なお、契約解除すると
原状回復義務が生じるのが基本です

これは、双方が、
契約がなかった状態に戻す義務を負う
というものです

預かったものは返し、
変更したものはもとに戻すということです

そこで、損害が生じたときは、
損害賠償をしたり、

原状回復ができないときは別途協議が
必要になったりします。

なので、

解除さえできればOKかといったら
考えるのも面倒ですが
そこからまた新たな戦いが始まることもあり得ます

 

売買契約書に
一体何が書いてあるのかよくわからない
という方は、

どうぞお気軽にご相談ください

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

片岡 えり子

千葉県茂原市の司法書士・行政書士です。お客様の、本音のニーズに応えられるような仕事を展開したいと思っています。 ご実家の土地の相続登記が終わってない、ローンを完済しているのにその登記を行っていない、昔、親が買った隣の土地の名義を変えてない、という状況の方は、お気軽にご相談ください。司法書士経験20年超のプロが、問題を解決いたします。お問い合わせは全国対応の片岡えり子事務所までどうぞ。女性スタッフによる丁寧な説明ときめ細やかな対応に定評があります。