識別情報のシールを剥がしてしまいました

識別情報、シールをはがしてしまいました

 

質問:  「絶対に必要があるまではシールをはがさないように!」といわれた登記識別情報通知というモノ。
A4の薄青い紙に、ある部分だけシールが貼られているアレ。
貼ってあればはがしたくなるのが人情というもので、つい出来ゴゴロではがしてしまいました。  そしたら、はがしたら無効!  というハナシ(号泣)。
どうしたらいいでしょうか。
これって、再発行してもらえますよね?

 

 識別情報は再発行できるのか

 

 

お答えします。

 

ご安心ください。大丈夫です。はがしても問題なく有効です。

ただし、再発行はできません。

 

 

登記識別情報とは?

 

 

そもそもはがしたら無効になるようなものを国が配布するわけがないじゃないですか。
というようなことは申しませんが、
全然問題ありません。

 

ちなみに通知書はシールで隠されているので、
何かそれ風の記載があるかとお思いの方もおいででしょうが、
何のことはない、単なる、英数字が12個並んでいるだけです。

いわゆるパスワードのような感じです

登記識別情報通知について、登記の時点で司法書士がきちんとご説明するべきなのですが、あいにくと、「情報」という考え方を受け入れにくい方がいらっしゃるので、うまくお伝えできてるかどうかいまだに自信がありません。ごめんなさいです。

 

一言で言ってしまえば、「情報」は、目でみることもできないし、形 のあるものではないので、登記識別情報は、単なる情報です。

登記識別情報「通知」は、その情報を紙に印刷しただけのものにすぎません。

重要なのは、紙ではなく、その情報です。

 

 それならシールはなぜ貼ってあるの?

 

シールがはられているのは、
モノではなくて情報に価値があるため、
誰かにそれをメモされたり覚えられたりした際は、
以前でいう「権利書を盗られた」状態になってしまう危険性、が否定できないからです。

 

登記のとき、司法書士は

 

しかし、司法書士は、
売買や、贈与などの、権利の移転登記のときは、
厳重な本人確認および意思の確認を行います。

 

本人であることを証明する運転免許証やパスポートを見せていただきますし、
印鑑証明書もお預かりします。
どのようにして、その不動産がその方のものになったのか等についても
わりとしつこくお尋ねしたりするので、
ときに、嫌がられることさえ、あるほどです。

 

「そんなに俺を信じられないのか」ということですね。

 

ここで、
「初対面のあなたを信じなければならない理由がありますか」
と言い返したら、喧嘩になってしまいます。
一度は言ってみたいセリフではありますが。

 

ここは大人の対応というか、
あなたを信じられない合理的な理由があったとき には、
かなりしつこく真実を追求します。

 

まだ遭遇したことはないですが、不動産詐欺は、こわいです。
所有者になりすました人が、免許証から偽造するのです。
印鑑証明書は役所発行の本物です。
役者さえそろえば、百戦錬磨の弁護士も司法書士も騙されてしまいます。
これで、何十億も取られたりするわけですね。

余談でした。

 

盗られても、見られてもそれだけでは何もできない

 

ともかく、そのような訳で、
登記識別情報を知られた、あるいは、
権利書を盗られたという場合であっても、
それだけでは何にもできないことを覚えておきましょう。

あわてなくても大丈夫なのです。

 

 では、権利はどのように証明するのか

 

不動産の権利自体は、
国のコンピュータに
所有者の住所氏名と権利の取得原因日付が登録されているので、
登記の際にあなた(所有者)があなたであることの証明さえできれば
登記識別情報はなくてもいいくらいです。

ただ、識別情報や権利証は、ご本人を証明する資料の一部となることはありますが、なくしたからといって、権利をも失うわけではありません。
記憶力に自身のある人は、それを覚えた後、
通知の原紙は捨ててしまってもいい位です。
(おすすめするわけではありませんよ。可能性の話です)

 

捨ててしまってもいいですか

 

ですから、実際に、この登記識別情報が必要になる局面は、

  • 誰かに不動産を譲渡するとか、
  • 不動産に抵当権をつけるとか、
    そのような時だけです。

 

ひょっとして
「私は誰にも上げるつもりはないし、お金も借りないから、
これは廃棄処分にしてしまってもいいの?」とお思いでしょうか。

よろしいのではないでしょうか。

個人情報なので、(不動産の番地、本人の住所氏名まで書かれています)
廃棄の仕方に気をつけさえすれば、問題はないと思います。

 

ところで、 どうしてこんなに面倒なものが、登記をすると出来上がってくるのか。とお思いのあなた!

 

そもそも、最初から、(登記申請をするタイミングで)
登記識別情報を発行しない
という扱いにすることもできるのです。

 

また、いったん発行されてしまっても、
「失効の申し出」によって無効化することもできます。

(所有者の実印および印鑑証明書が必要なので、自分の権利以外の他人の権利を失効させたりはできません。当たり前ですが。)

さらに、万が一、
思いもかけぬ事情が発生して
不動産をどなたかに上げたくなったり、売りたくなったりしたくなった時も、
いざというときは代替する手段があるので、大丈夫です。

ご安心いただけたでしょうか。

 

 

 

 

 

片岡 えり子

千葉県茂原市の司法書士・行政書士です。お客様の、本音のニーズに応えられるような仕事を展開したいと思っています。 ご実家の土地の相続登記が終わってない、ローンを完済しているのにその登記を行っていない、昔、親が買った隣の土地の名義を変えてない、という状況の方は、お気軽にご相談ください。司法書士経験20年超のプロが、問題を解決いたします。お問い合わせは全国対応の片岡えり子事務所までどうぞ。女性スタッフによる丁寧な説明ときめ細やかな対応に定評があります。